転写因子NRF2と小MAF群因子の二量体は、酸化ストレスに応答した生体防御遺伝子の発現を制御する。脊椎動物では、3種類の小MAF群因子が同定されているが、各因子の機能の違いは充分解析されていなかった。本研究では独自の系を用いて、NRF2-MAFG二量体の性状と同二量体とNRF2-MAFF二量体との機能的差異を解析した。結果、sMAF間で最も多様性に富むC末端領域は、NRF2との二量体による転写活性化には必須でないことが示された。また、NRF2-MAFF二量体は、NRF2-MAFG二量体と同様に各種生体防御遺伝子の転写活性化に寄与できるが、活性化能には違いがある可能性が示された。
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