研究代表者らは、ATP産生制御因子G0S2のタンパク質分解を阻害することでATP産生を増強させる化合物、ATP合成酵素活性化剤を同定した。本化合物の作用機序およびミトコンドリア病の治療薬としての妥当性を検証した。本化合物がG0S2の1か所のアミノ酸に共有結合することを明らかにし、その分解阻害機序の一端を解明した。ミトコンドリア病患者細胞にG0S2が発現することを見出し、ミトコンドリア病への治療介入の可能性を見出した。構造展開によりin vivo投与可能な化合物の開発に成功し、今後は患者細胞での本化合物による治療効果および既に保有・飼育中の動物モデルへの投与を進めていく。
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