我々はゴルジ体のtrans膜がゴルジ体から乖離し、分泌タンパク質などを分解する細胞機能を発見し、これをGOMEDと命名した。 本研究で(1) GOMEDに関わる因子としてWipi3の同定に成功した。そして (2)分泌阻害により細胞質中に散在していたWipi3がゴルジ体のtrans膜に局在化すること、(3)その働きにより、trans膜が湾曲化し隔離膜となることを見出した。さらに、Wipi3神経細胞特異的欠損マウスの解析から、(4)GOMEDの不全により鉄代謝・輸送を担うセルロプラスミンがプルキンエ細胞に蓄積し、鉄も蓄積していること、(5)神経変性疾患を惹起することを明らかにした。
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