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2022 年度 実績報告書

腸上皮細胞の寿命制御に関わる分子基盤の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K07358
研究機関神戸大学

研究代表者

小谷 武徳  神戸大学, 医学研究科, 助教 (40455960)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード腸上皮細胞 / 細胞寿命 / Ras / mTORC1 / CD47 / 腸幹細胞
研究実績の概要

各組織を構成する細胞はそれぞれの種類ごとに固有の寿命をもつことが知られるが、細胞の寿命を決定するメカニズムについてはこれまでほとんど明らかにされていない。そこで本研究では、細胞の生涯を比較的観察しやすい腸上皮細胞をモデルとして、細胞寿命の制御メカニズムに注目した解析を進めてきた。
その結果、各種遺伝子改変マウスを用いた解析から腸上皮細胞の寿命制御におけるmTORC1シグナルやRas-MAPKシグナルの重要性を前年度までに見出してきた。一方で、赤血球の寿命制御においては膜型分子であるCD47の重要性を研究代表者らの研究グループでは見出していたので、CD47が腸上皮細胞の寿命も制御するか否かについて調べることを目的として、本年度は前年度から継続して腸上皮細胞特異的CD47ノックアウトマウス(CD47lox/flox・villin-Creマウス)における腸上皮細胞の寿命について解析を行なった。
その結果、CD47欠損はマウスの小腸上皮細胞の寿命には影響を与えないが、大腸の上皮細胞の寿命を短命化させていることを確認した。また、大腸上皮細胞の増殖速度及び入れ替わりがCD47欠損により促進されていることも確認した。しかし、大腸クリプトに存在し、大腸上皮細胞の大元にあたる腸幹細胞の数はCD47欠損による影響を受けていないことを確認した。
一方で、腸上皮細胞上のCD47欠損が腸での発癌に与える影響を調べるために大腸がんモデルマウスであるApc Min/+マウスと腸上皮細胞特異的CD47ノックアウトマウスを交配したマウス(Apc Min/+・CD47lox/flox・villin-Creマウス)についても解析を進めた。その結果、プレリミナリーなデータではあるがApc Min/+マウスのポリープ形成や寿命に対して腸上皮細胞上のCD47欠損が与える影響は少ないという実験結果を得た。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 神戸大学大学院医学研究科 生化学・分子生物学講座 生体シグナル制御学部門

    • URL

      https://www.med.kobe-u.ac.jp/tougou/signal/Home.html

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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