研究課題/領域番号 |
20K07363
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
飯塚 佳子 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (60436574)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 線維化 / 肝臓 / 脂質 |
研究実績の概要 |
本研究では新たな肝線維化の抑制機構を見出すことを目的とし、2020年度は線維化の本体である肝星細胞の活性化において発現が変動するリン脂質代謝酵素Aを見出した。マウス初代肝臓細胞を採取し発現パターンを調べたところ、リン脂質代謝酵素Aは肝臓の中でも肝星細胞に多く発現していることがわかった。siRNAを用いて遺伝子発現抑制を施し、肝星細胞の恒常性とその破綻から起こる活性化にどのような影響を与えるかについて検討した。リン脂質代謝酵素Aを発現抑制すると未分化マーカーであるGFAPの著しく減少した。これらのことより、肝星細胞においてリン脂質代謝酵素Aは星細胞の静止状態を維持するのに働いている可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請書に記載した2020年度の実験計画が遂行できたため。
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今後の研究の推進方策 |
申請書に記載した2021年度の実験計画を遂行する予定である。肝繊維化モデルをおこし、in vivo siRNAの手法を用いて肝線維化のメカニズムにおけるリン脂質代謝酵素の関与を詳細に解析する。
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次年度使用額が生じた理由 |
発注した試薬の納期が年度内に間に合わなかったために繰越が生じたが、次年度分と合わせて計画通り全て使用する予定である。
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