研究課題/領域番号 |
20K07365
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49010:病態医化学関連
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研究機関 | 九州保健福祉大学 |
研究代表者 |
木村 博昭 九州保健福祉大学, 薬学部, 教授 (70593622)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 免疫プロテアソーム / LMP2 / LMP7 / 非アルコール性脂肪性肝炎 / NASH / 炎症 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、有効な治療法の開発が望まれている非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の病態における免疫プロテアソームの役割の解明である。 免疫プロテアソームのそれぞれ酵素活性が異なるLMP2とLMP7欠損マウスを利用して、NASH病態発症における各分子の役割を検討したところ、LMP7は発症初期に促進的に、LMP2は発症初期にプロテクティブに働くことがわかった。それぞれ、肝組織に浸潤している細胞が異なる可能性を見出した。一方で細胞レベルでの実験では、肝細胞の脂肪蓄積に免疫プロテアソームが関与していることは見出せなかった。
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自由記述の分野 |
内分泌学・炎症・免疫学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々の結果は、学術的にはおもしろい発見であるといえる。以前に橋本病モデルでも得られたのだが、LMP2とLMP7の役割が正反対であった。これらの分子は、プロテアソームに組み込まれる前に前駆体として存在し、自身の酵素活性で自己切断する。つまり、プロテアソームに組み込まれる前にも酵素活性を持っていることから何かしらユニークな制御があると考えられる。また、社会的にも、貢献できる可能性がある。LMP7がNASH発症に誘導的に働くことから、予防として阻害剤の利用が可能かどうか調べることによって、新規予防/治療法の可能性を見出したと言える。
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