研究課題/領域番号 |
20K07375
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
吉野 正 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (70183704)
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研究分担者 |
磯田 哲也 (田端哲也) 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (40824602)
井川 卓朗 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (50803186)
田中 健大 岡山大学, 医歯薬学域, 講師 (70549857)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 濾胞性リンパ腫 / double hit / GCB型 |
研究実績の概要 |
本研究の最大の目途はdouble hitした症例についての分子基盤の検討をすることである。それについては、昨年に続いて通常の染色体検索、及びFISH法等を用いて検索中であり、新規症例を見出したところであり、一部については報告を準備しているところである。また、同時に進めているDLBCLのGCB型がFLと近似した性格があるので、ABC型との比較とともに1000例以上の検討を行い、欧米との違いがあることを見出したので、血液学会等で報告予定となっている。これに関するデータ収集については、網羅的分子発現の検討等もすすめており、準備した検索手段を有効に活用することができている。一方濾胞性リンパ腫については、当該症例の抽出にかなり手間取っており、やや困惑しているところである。当初の想定に比して、double hit症例が出現しにくい可能性がある。つまり、治療法の進歩により、以前は年率3%で高悪性度化していたものが、現在ではその率は1%程度になってきていて、より効率的に加療ができるようになってきたことを反映している。われわれはレトロに得られたデータはすでに十分活用しているが、日常的に高悪性度化症例の遭遇頻度が低下していて、これが研究遂行についてネックになってきていることは否めない事実である。しかし、DLBCLについてのデータはアジアからの情報発信として重要であり、論文報告もすることとなっている。FLあるいはリンパ腫関係の論文報告を行ってきた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当該症例の収集に予想以上に手間取っている。しかし、同時に適用予定であった方法を用いてDLBCLについての検索を行い、それは順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
当初の目的は、最初に書いたようにdouble hitしているBリンパ腫についての検討を行うところにあり、FLのみに焦点を合わせて進めてきたが、対象を広げて研究を推進していきたいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究遂行上、濾胞性リンパ腫の症例収集を次年度も行うこととなったため。使用計画としては、症例収集や分子基盤の検索に必要な費用に充当する予定である。
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