申請者らは、診断のための病理検査に伴って得られるヒトのホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)検体を用いて、複数の質量分析法を行い、トリプシン消化ペプチド鎖の組織内分布を示すことでアミロイド線維形成と内因性プロテアーゼに関する考察を報告した。 FFPE検体は非侵襲的な方法で得られ、また、各施設において長期保存されているため、希少例が多く含まれている。したがって、FFPE検体を用いて、疾患病態の解明に取り組む試みはアミロイドーシスに限らず他の多くの疾患に応用可能であり、病理検体を用いる全ての研究者にとって有益な研究となり得る。
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