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2022 年度 研究成果報告書

嫌色素性腎細胞癌の臨床病理・分子統合的新規グレード分類の提案と治療戦略への展開

研究課題

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研究課題/領域番号 20K07404
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分49020:人体病理学関連
研究機関新潟大学

研究代表者

大橋 瑠子  新潟大学, 医歯学系, 准教授 (20447600)

研究分担者 味岡 洋一  新潟大学, 医歯学系, 教授 (80222610)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード腎癌 / 嫌色素性腎細胞癌 / 予後 / リスク分類 / 腎細胞癌 / コピー数異常 / グレード分類
研究成果の概要

日本人嫌色素性腎細胞癌218例の臨床病理学的特徴と分子生物学的特徴の解析を行った。その結果、以下を明らかにした。1)壊死と肉腫様分化の存在に基づく2段階式病理学的グレード分類は他の提唱分類よりも再現性が高く有用な分類である。2)日本人の癌特異的死亡率は2%と低い。3)癌死はpale cellを有する古典的パターンのみで起こり、pale cellを欠く好酸性パターンでは癌特異的死亡率0%である。4)好酸性パターンではc-kit陰性~弱陽性でTSC pathway体細胞変異を有する症例がある。5)病理組織形態が嫌色素性腎細胞癌と酷似するがタンパク発現と遺伝子学的背景が異なる腫瘍群が存在する。

自由記述の分野

人体病理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

嫌色素性腎細胞癌は腎癌の中で3番目に多い組織型であるが、最も頻度の高い淡明細胞型腎細胞癌とは異なり十分な臨床病理学的特徴や分子生物学的特徴、予後規定因子の検討がなされておらず不明点の多い組織型であった。また、腎癌の標準治療が嫌色素性腎細胞癌では殆ど奏功せず、切除不能例や術後再発例における有効な化学療法はいまだ確立されていない。本研究では、治療対象とすべき予後不良群の臨床病理学的・分子生物学的特徴を明らかにすることにより、新たな標的治療を開発する足掛かりを築いたと考えられる。また、好酸性パターンの解析は、これまでの病理分類およびそれに基づく診療と研究におけるパラダイムシフトに繋がる可能性がある。

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公開日: 2024-01-30  

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