研究課題
基盤研究(C)
膵癌はいまだに効果的な治療手段のない難治癌です。私たちは、膵癌において癌と共存する間質に着目し、最新の染色技術と画像解析を用いて200症例以上の膵癌組織を解析することで、新しい線維芽細胞の分類法を見つけました。さらに膵癌間質の性格が患者間で大きく異なることを客観的に示すとともに、癌の悪性度や生物学的特徴を良く反映した間質タイプ分類を提唱しました。
人体病理学
膵癌の新規治療標的が模索される中で、特に注目されている間質について、多数の膵癌患者組織を客観的データに基づき解析することにより、間質の性格が患者間で大きく異なることが示され、有効な間質治療戦略の実現のためには適切な患者層別化が重要であることが示唆されました。また、免疫治療との併用が有効とされるある標的間質細胞が膵癌における腫瘍免疫の制御に関わる可能性を裏付ける、ヒトにおける初めてのエビデンスを報告しました。