研究課題/領域番号 |
20K07415
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
齋藤 剛 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (80439736)
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研究分担者 |
末原 義之 順天堂大学, 医学部, 客員教授 (70509405)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 肉腫 / 骨軟部腫瘍 / 分子治療標的 / チロシンキナーゼ受容体 / 融合遺伝子 |
研究成果の概要 |
RNAシークエンスを用いて骨軟部腫瘍において多くを占める腫瘍特異的融合遺伝子陰性群で、in-frameのTK融合遺伝子を約10%に同定し、これらは免疫染色による過剰発現によるスクリーニングが可能と判断され、他腫瘍における探索も進めた。進行大腸癌でNTRK融合遺伝子陽性例を7例、ALK融合遺伝子陽性例を3例、MET ex14 skipping(MET Ex14s)陽性例も9例に検出し、これらの臨床病理学的特徴を報告した。脳腫瘍では定量PCRによるNTRK1-3の遺伝子不均衡発現解析を行い、2例のNTRK融合遺伝子陽性例を検出し、いずれもhigh-grade glioblastomaであった。
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自由記述の分野 |
骨軟部腫瘍病理、分子病理
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
融合遺伝子の網羅的な検索にはNGS等を用いた解析が効率的であるが高価な点が難点である。本研究では骨軟部腫瘍を用いたRNAシークエンスの結果検出されたTK融合遺伝子の多くはTKを標的とした免疫染色を用いたスクリーニングが可能であろうことに着目し、臓器横断的な悪性腫瘍においてTK異常を有する腫瘍の探索を行った。TKを標的とした免疫染色あるいは定量PCRによるTK遺伝子不均衡発現解析により、TK異常を有する一群を検出することが出来た。TK異常を有する悪性腫瘍はTK阻害剤による治療奏功性が期待できるため、それらを検出できるような簡易システムを立ち上げていくことの学術的・社会的意義は大きいと考える。
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