研究課題
前年度開発したレンチウイルスによるオルガノイドへの遺伝子導入法の改良に取り組んだ。細胞数やレンチウイルスのMOIを変更することによりこれまで20%程度であった導入効率が概ね30%に向上した。改良したプロトコルを用いてCDX2発現胃オルガノイドを樹立を行い樹立したオルガノイドをSCIDマウス皮下へ移植しxenograft作製を試みたが生着が認められなかった。今後より重度の免疫不全マウスであるNOGやNSGマウスへの移植を実施し腫瘍が生着した場合は組織の形態変化やMUC2, CDX2の発現を免疫組織染色により検討し腸上皮化生様の変化が認められるか検証したい。一方CRISPR/Cas9システムによりTP53及びAPCのノックアウトに取り組んだ。条件検討を重ねたがリポフェクション法では遺伝子編集効率が低く、さらにクローニングの際に従来の方法では細胞が死滅しノックアウトクローンの樹立ができなかった為、今年度は新たにマトリゲルコートプレートに微小区画を作製したプレートを用いて実施を開始し、良好な結果を得ている。今後さらに検証を続けオルガノイドのクローニング法を確立したい。またレンチウイルスによるCas9の導入を実施しTP53及びAPCノックアウトに取り組み、胃発癌モデル完成を目指す。さらに腸上皮化生より樹立したオルガノイドの 特性解析(ゲノム、エピゲノム変化解析)に取り組む。腸上皮化生オルガノイドの発現プロファイルやゲノム、エピゲノム変化、増殖能を解析し腸上皮化生の胃発癌への寄与を明らかにしたい。
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