神経発達障害患者より同定したCaMK2β変異を導入したヒト疾患モデルマウスは、患者同様に運動機能障害、発育遅滞を生じ、小脳においてCaMK2βタンパク質の発現量が顕著に減少していることを明らかにした。さらに、モデルマウスでは、大脳皮質や海馬におけるタンパク質の発現量が多少減少することでも、神経回路の興奮性・抑制性のバランスを崩壊し異常脳波を生じることが判明した。また、興奮性・抑制性のバランスが崩れたことで、てんかん感受性を増加していることが明らかになった。本研究により、CaMK2β変異を導入したヒト疾患モデルマウスの確立をすることに成功した。
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