がん免疫療法により、治療効果は上がったが、副作用も強力となり、その最たるものは、サイトカイン放出症候群(CRS)と呼ばれ、しばしば致死的となる。その病態把握に対し、我々は、偶然にも免疫不全では無く、正常免疫マウスでの動物実験モデルを発見した。詳細な検討として、NK細胞の2回投与後の致死に至るまでに摘出した各種臓器(脳、心臓、肺、肝臓、腎臓、脾臓)についてHE染色などによる検討を行ったが、各臓器には著明な炎症細胞浸潤や、損傷所見は認めなかったため、同時に採取した血清の31種のサイトカイン測定を行い解析を行った。その結果、CCL1、CCL7、CCL24が中心的な役割を担っている可能性が示唆された。
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