本研究では、卵子形成に関与する転写因子Stra8に注目し、その機能制御と卵巣老化のメカニズムを解明を目指した。具体的には、Stra8と結合するタンパク質を網羅的に同定し、特に加齢によって発現が変動するものを見つけることを目指した。従来の免疫沈降法ではタンパク質の乖離が問題となるため、近位依存性ビオチン標識法を採用した。生細胞でのビオチン標識には成功したが、ストレプトアビジンビーズを用いたアフィニティ精製の溶出条件を確立できず、目的タンパク質の同定には至らなかった。しかし、生細胞でのビオチン標識の成功は重要な進展であり、溶出条件の課題を克服し、Stra8と相互作用するタンパク質の同定を目指す。
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