マウス腫瘍から肝転移ドライバーAMIGO2を決定し,この発現を抑制する10化合物を同定した.その標的は5シグナルであった.本研究で明らかにしたことは,AMIGO2の肝転移ドライバー機能がヒトに外挿できること.5種のシグナル経路を抑制する3種の分子標的薬によるドラッグリポジショニングができたこと.分子標的薬処理癌細胞は肝血管内皮との接着が阻害されたこと.分子標的薬はヌードマウスでの肝転移を抑制したことであった.肝転移ドライバーAMIGO2は,種を越えた普遍的な機能分子であった.本研究は当初目的であるドラッグリポジショニングを達成し,候補化合物を決定した.今後は,候補化合物の構造解析を行う.
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