HBV感染は慢性肝炎から肝硬変、肝細胞癌へ進行する。現在の治療薬はインターフェロン又は核酸アナログである。しかし前者は重篤な副作用があり、後者はHBV排除は出来ない為、新しい作用機序の薬物が望まれている。特に発癌リスクが低下する「HBs抗原陰性化」を達成可能な薬物が求められている。 我々はHBVの感染依存に発現が変動するマイクロRNAとしてmiR-4453を同定した。またmiR-4453の阻害剤がHBV複製をin vitro及びin vivoで抑制することも見出した(特許第7441174号)。そして、miR-4453阻害剤はHBs抗原の量を低下させるため、新規抗ウイルス薬になり得る。
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