研究課題/領域番号 |
20K07547
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49070:免疫学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 (2022) 東京医科歯科大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
王 継揚 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 客員教授 (80231041)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | IgA / MZB1 / Mucosal inflammation / Colitis / Colorectal cancer |
研究成果の概要 |
本研究では、炎症状態におけるIgA分泌制御機構並びにIgAが炎症性腸炎による大腸がんの抑制に果たす役割について解析を行い、以下の成果が得られた。1)分子シャペロンMZB1は、形質細胞内のIgAの分解を抑制し、腸管へのIgA分泌を促進する。2)単細胞RNAシーケンスの結果、通常状態においてはマウス腸管IgAはB-1細胞に由来する。3)MZB1欠損マウスでは、DSSにより誘発される腸炎が重症化し、さらに腸炎により誘発される大腸がんの発生率も顕著に増加していた。以上の結果から、MZB1は、腸管へのIgA分泌を促進することにより腸炎並びに大腸がんの発生を抑制することが明らかとなった。
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自由記述の分野 |
免疫学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
クローン病や潰瘍性大腸炎といった炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Disease: IBD)は根治困難な慢性腸疾患であり、大腸がんの誘発要因でもあるが、その発症機構は十分に解明されていない。本研究により、腸管へのIgA分泌が炎症抑制のみならず、炎症により誘発される大腸がんの発生をも抑制することが明らかになった。また、IgAを経口投与することにより、腸管炎症を抑制できることも示した。即ち、IgAが大腸炎や大腸がんの予防や治療薬として臨床応用できる可能性が示唆され、医学的・社会的な意義が極めて大きい。
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