研究課題
基盤研究(C)
われわれはがん細胞を予め移植したマウスでは、従来よく知られているがん転移促進ニッチとは異なり、転移先にがん転移抑制ニッチが形成されることを発見した。これらは3種類のがん細胞(B16F10, LLC, E0771)の移植いずれも共通して検出される現象であった。がんニッチ細胞のFACS解析やsingle RNA seq解析から、がん転移抑制ニッチに集積する細胞群や減少する細胞群を発見した。また、肺や末梢血のELISA解析により、がん細胞移植依存的に増加・減少する液性因子を発見した。
腫瘍生物学
がん患者の死因の大半は転移であり、転移を抑制できればがん患者の予後改善につながる我々の発見はがんの存在により転移が抑制されるというものだが、手術後等、がんの非存在下でも転移抑制環境を構築できれば、予後改善につながることが期待できる。