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2020 年度 実施状況報告書

RBによるコレステロール代謝制御と前立腺がんの去勢抵抗性

研究課題

研究課題/領域番号 20K07611
研究機関金沢医科大学

研究代表者

友杉 充宏  金沢医科大学, 医学部, 助教 (60533429)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードRB / 去勢抵抗性 / 前立腺がん / コレステロール
研究実績の概要

全前立腺がんの約25%において観察されるRBがん抑制遺伝子の機能喪失が、去勢抵抗性前立腺がんにおいては70%以上の頻度で観察されることから、RB機能の喪失と去勢抵抗性獲得には機能的な関連があると考えられている。研究代表者の所属する研究室は、RBが、コレステロール合成経路のマスターレギュレーターである SREBP-2 (sterol regulatory element-binding protein-2) 転写因子の機能を制御することを見出している。RB機能の喪失によって、SREBP-2の活性が上昇し、コレス テロールを出発点とするアンドロゲンの生合成が亢進する可能性がある。本計画は、RB機能喪失によって生じる前立腺がんの去勢抵抗性獲得機序を解明し、進行前立腺がんの 新規治療方法を提案することを目指した。そこで、まず初めにヒト前立腺がん細胞株LNCapを用い、RBノックアウト細胞株を樹立した。この細胞株を用いホルモン除去培地における細胞増殖を検討したところ、RBノックアウトLNCapはコントロールLNCap細胞に対して有意に増殖促進することが確認された。また、ウエスタンブロッティングによりアンドロゲンレセプターの発現がRBノックアウト細胞の核内移行が促進していることも確認した。これらの結果は過去の研究報告とも一致し、RB機能喪失が前立腺がんの去勢抵抗性獲得に大きく関与していることを示唆している。次に研究概要に示したSREBPsの発現量をウエスタンブロット分析によって調べたところ、SREBP-1の発現量や核内移行に変化はなかったが、SREBP-2の核内における発現が増加していることを確認した。今後は以下の経路について調べていく予定である。「RB 機能喪失→SREBP-2 発現上昇→コレステロール増加→ジヒドロテストステロン増加→去勢抵抗性獲得、スフェア形成能獲得」

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症に対する感染拡大防止対策として、出勤に対する制限があったため。

今後の研究の推進方策

2021年度は2020年度の新型コロナウイルス感染症に対する感染拡大防止対策を踏まえた上で、計画新たに修正し進める予定である。

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公開日: 2021-12-27  

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