研究課題
基盤研究(C)
本研究では乳がんの大部分を占めるエストロジェン受容体陽性乳がんにおけるタモキシフェン耐性獲得の分子機序の解析を行った。これまでに、ER陽性乳がん細胞に特異的に機能亢進が認められるアミノ酸トランスポーターSLC7A5に着目した解析を行ってきており、SLC7A5の機能亢進がタモキシフェン耐性獲得に関連していることから、SLC7A5が取り込むアミノ酸に着目した解析を行った。本研究によりタモキシフェン耐性獲得に関与するアミノ酸の同定に成功し、現在ではその分子機構を詳細に解析しているところである。
腫瘍生物学
本研究成果とその後の進展により、乳がんの大部分を占めるエストロジェン受容体陽性乳がん治療法に認められるホルモン療法耐性乳がんの新たな治療法開発に貢献することができると考えられることから社会的意義があるといえる。また、アミノ酸に認められる新たな生物学的役割を明らかにすることは学術的にも重要であるといえる。