研究課題/領域番号 |
20K07636
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
木下 理恵 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (40518297)
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研究分担者 |
阪口 政清 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (70379840)
小林 和子 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (20304298)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | antibody / inflammation / cancer / metastasis |
研究成果の概要 |
S100A8/A9タンパク質は、主に好中球や単球などに由来するる炎症メディエーターである。我々は、S100A8/A9のモノクローナル抗体をがん転移治療薬として開発した。そしてS100A8/A9が、がん微小環境を制御するメカニズムの解明を目指し、In vitroでは、マクロファージへのS100A8/A9添加により有意に発現が変動する遺伝子をRNA-seqを用いて網羅的に解析した。In vivoでは、複数のがん種由来の細胞株を用いて皮下腫瘍マウスモデルを作製し、最も腫瘍内S100A8/A9濃度が高い膵がんモデルにおいて、開発したS100A8/A9抗体の原発巣における腫瘍縮小効果を評価した。
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自由記述の分野 |
タンパク質工学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
開発した抗S100A8/A9抗体は、強力な抗炎症作用をもち、様々な炎症性疾患治療薬として実用化される可能性をもつ。先行してIPF(特発性肺線維症)およびIPF急性増悪について有意な治療効果を示し、ヒト化抗体を作製している。本研究成果により、RNA-seq解析の手法を用いて、S100A8/A9が炎症性疾患を増悪するメカニズムの一端が解明され、マウスモデルの実験データからがん転移治療薬としての開発抗体の可能性が示された。
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