研究実績の概要 |
腫瘍特異的なドライバー遺伝子変異由来ネオアンチゲンペプチドのスクリーニングに関してすでにHOPE研究に登録された4,000症例の遺伝子変異解析データより検索されたがんドライバー変異[KRAS, PIK3CA, EGFR, TP53, BRAF (ミスセンス)]配列2850個よりhot spot変異であり、10例以上の頻度で確認された57個の変異配列を抽出している。 これらの配列を対象に主にHLA-Class Iの高頻度タイピング(日本人でのトップ10)ごとにHLA結合活性予測アルゴリズム(アップデート版, NETMHC pan version EL 4.1, http://www.iedb.org/)を利用して各ペプチド配列の結合活性を解析している。新しいアルゴリズムは、MHC ligand elution assay に基づく予測であり、細胞株表面に提示された自己抗原ペプチドを質量分析機で網羅的に検出しており、予測の精度が改良されている。 総合的には、結合親和性の数値が1000 (nM)未満, ELモデル ver. 4.1の%Rankが1%以内等の絞り込み条件で現在HOPE(日本人)特異的なHLAにマッチしたネオアンチゲン候補配列として44ペプチドに絞り込んでいる。すでに人工合成した150個ペプチドについては、HLAタイピングをマッチさせたCTLアッセイやMHC安定化アッセイによる結合活性の評価を実施している。
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