げっ歯類の海馬では特定の空間環境でのみ活動するニューロンが発見されており、それらは空間環境の記憶に関与している可能性がある。海馬で形成された記憶は大脳皮質で長期保存されると考えられており、大脳皮質における空間情報の表現は興味深い問題である。 そこで4つの空間環境におけるマウス mPFCの活性を記録した。海馬CA1とは異なりmPFCニューロンの大部分は不活性 (45%) あるいは4環境で活動 (52%) し、1-3個の環境で活動したニューロンは極少数であった (3%)。 また、活動を示した環境の数は時間とともに大きく変動した。これらの結果は、mPFCにおける空間環境表現は海馬と異なることを示す。
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