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2021 年度 実施状況報告書

視神経脊髄炎におけるタイプ1インターフェロンシグネーチャーの解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K07759
研究機関大阪大学

研究代表者

奥野 龍禎  大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (00464248)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード視神経脊髄炎 / インターフェロンシグネーチャー
研究実績の概要

視神経脊髄炎(NMO)ではアクアポリン4抗体(AQP4抗体)が出現し、アストロサイト障害を起こすのが病態の中心であるが、どのような機序でアクアポリン4抗体が出現するのかはいまだに不明のままである。SLEを始めとする自己免疫疾患の一部においてはタイプ1インターフェロンが増加するインターフェロンシグネーチャーが存在し、自己抗体の産生に寄与していることが知られているが、本研究ではNMOにおけるインターフェロンシグネーチャーの関与を検討した。NMO患者由来の末梢血単核球(PBMC)ではインターフェロンαとインターフェロンβが増加していることを確認した。またdsDNAが血液中で増加しており、NMO患者血液をPBMCに添加することによりインターフェロンα及びインターフェロンβが増加した。またこの増加はDNA分解酵素(DNase)添加でリバースされることからNMO PBMCにおけるインターフェロンの増加は血液中のdsDNA増加によることが明らかになった。各臓器のDNAメチル化の公開データを利用してバイオインフォマテイクス解析(decovolution)することによりdsDNAの産生源を検討したが、好中球由来であることが明らかになった。またNMOの好中球ではNetosisが亢進しており、その結果血液中のdsDNAが増加していると推定された。インターフェロンシグネーチャーはTh17の活性化やAQP4抗体の産生促進を通じてNMOの病態に関与している可能性がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

本研究によりNMOのインターフェロンシグネーチャーの上流が好中球からNetosisにより放出されたセルフリーDNAであることを明らかにし、論文報告を行った。

今後の研究の推進方策

好中球のNetosis亢進の上流について解析を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

研究が順調に進行し、予測より少額の予算で計画が達成できたため

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Cell-free DNA Derived from Neutrophils Triggers Type1 Interferon Signature in NMOSD.2022

    • 著者名/発表者名
      Murata H, Kinoshita M, Yasumizu Y, Motooka,D, Shiraishi N, Sugiyama S, Kihara K, Tada S, Koda T, Konaka H, Takamatsu H, Kumanogoh A, Okuno T, Mochizuki H
    • 雑誌名

      N2

      巻: 9 ページ: e1149.

    • DOI

      10.1212/NXI.0000000000001149.

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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