研究課題/領域番号 |
20K07763
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
井上 健一 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (90587974)
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研究分担者 |
相馬 良一 獨協医科大学, 医学部, 助教 (20868054)
中舘 和彦 明治薬科大学, 薬学部, 教授 (80372895)
山内 忍 獨協医科大学, 医学部, 助教 (70433589)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | IRF2BPL / NEDAMSS / 患者由来iPS細胞 / 皮質ニューロン / アストログリア / lamellar body / multivesicular body |
研究成果の概要 |
同一のIRF2BPL変異を有する2症例の患者iPS細胞を樹立して、新規疾患NEDAMSSの病態モデルを確立した。 iPS細胞からSMAD二重阻害で分化誘導した皮質ニューロン・アストログリアの共培養を、電子顕微鏡解析に用いた。そこで患者由来のニューロンで、多数のオートファジー様小体が観察された。オートファジー様小体は、multivesicular bodyやlamellar bodyから、自己消化が進行して空胞に変化したものまで、様々な形態をしていた。同期間培養した健常ニューロンではこのような像は観察されず、患者ニューロンが脂質代謝の異常を起こし、神経変性の途上にあることが示唆された。
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自由記述の分野 |
神経病態学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NEDAMSSは、致死性の小児神経変性疾患である。NEDAMSSの責任遺伝子として、IRF2BPLの孤発性点突然変異が同定された。ところが飜訳された変異タンパクの機能や責任病変は、殆ど分かっていなかった。 本研究は世界ではじめてNEDAMSS患者由来iPS細胞を2症例樹立し、病態モデルを確立した。電子顕微鏡観察では患者由来ニューロンの神経変性様表現型(オートファゴソーム過剰活動、脂質代謝異常)が再現され、目標の一部を達成した。また正常型・変異型のIRF2BPLタンパク質の結合タンパクを複数(PKM, IRF2BP1, BP2, BPL)同定したため、引き続き病態メカニズムを追究していく。
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