ニューロパチーの病態解明を目的として、ニューロン、シュワン細胞、血管内皮細胞の単培養系や、これら細胞間の相互作用を解析できる実験系の確立を進めた。株化マウス血管内皮細胞において、高グルコース環境下における低酸素誘導因子Hif-1発現の減少を明らかにした。それによって血管内皮細胞のHif-1が、糖尿病性ニューロパチーや他の細小血管合併症の新たな治療標的となる可能性が示唆された。またニューロンやシュワン細胞の単培養系および共培養系を用いて、ピルビン酸、ベンフォチアミン、エキセナチドの糖尿病性ニューロパチーに対する有用性、ゾニサミドのオキサリプラチン誘発ニューロパチーに対する回復効果を明らかにした。
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