研究実績の概要 |
認知症が進行すると老けて見え、我々は、「10人の老年病科医・心理師(人)判定見た目年齢」が暦年齢よりも認知機能と有意に強い相関を示すことを報告した。人の見る目よりも性能が良いだろうAIを用いて、顔写真で認知機能低下を弁別ができるかどうか検討し、XceptionというAIモデルは、感度87.3%、特異度94.6%、正答率92.6%と高い弁別能を示すことができた。より良いAIモデルの作成するには時間もかかる。現在、滝野川庁舎のに運転免許証更新のための認知機能検査を受検しにきた1800名の顔写真を集めることができた。まだ、さらに顔写真を集める必要がある。今回、正常~アルツハイマー型認知症患者の顔写真で、既存の「顔年齢」AIソフト(Microsoft azure face API; AI azure)によるAI顔年齢が認知機能(MMSE)を反映しているか、また、azure face APIの感情とうつスコア(GDS15)は関連するか検討を行った。しかしながら、いずれも相関しなかった。既存のAIモデルでは日本人高齢者の顔年齢の評価に不適だったため、さらに顔写真を集めてAIモデルを作成する必要がある。 音声による認知症研究は、29名(MCIと初期認知症患者)30質問に対する会話(1時間程度)を録音し,文章特徴量と音響特徴量の解析を大学院生が行い、論文がacceptされたところである。行動と認知症研究は、コニカミノル株式会社から商品化された介護業務支援ソリューションHitomeQを用いて共同研究をしており、今後も継続して研究を続ける。
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