研究課題
1)同種造血幹細胞移植(allo-HSCT)を施行したAML/MDS患者140人を対象に移植前の肝腫大を超音波検査による肝指数を評価した。単変量解析では肝指数/身長比率が非寛解患者で再発と有意な関連を認め、寛解患者では関連はなかった。前処置強度とrDRIを調整した多変量解析で肝指数/身長比率は再発と有意な関連を示した。2)強度軽減前処置によるHLA不一致非血縁ドナー(MMUD)と臍帯血(CB)からのallo-HSCTを比較したところMMUDでgradeIII~IVの急性GVHDの100日発症率と非再発死亡率(NRM)が低く、5年全生存率(OS)が有意に高かった。多変量解析および感度解析でもMMUDでOSが高い傾向が見られた。高齢者や合併症のある患者ではMMUDがCBよりも好ましい選択肢であった。3)Allo-HSCTを施行したATL患者22人(HLA適合血縁ドナー(MRD)、移植後シクロホスファミド(PTCy)を用いたHLA半適合血縁ドナー(PTCy-haplo、非血縁骨髄ドナー(uBM、CB)を解析した。MRDおよびPTCy-haploで好中球生着が早かったが、免疫再構築には差はなかった。5年OSはMRDおよびPTCy-haploが良い傾向であった。Grade II-IVの急性GVHDの差はなかったが、移植前にモガムリズマブを受けた3人中2人(CB)がgrade IIIの急性GVHDを発症した。PTCy-haploでは中等度から重度の慢性GVHDの発生率は0%であった。MRDまたはPTCy-haploは移植時の年齢と疾患状態を調整してもuBMよりも予後良好であった。4)PTCyによるGVHD予防を施行した3回目のallo-HSCT患者(n = 7)は、3回目のallo-HSCTを施行しなかった患者(n = 26)よりも有意に生存期間中央が長く、2年OSは高かった。
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