研究実績の概要 |
申請者らがデータベースを構築したコホート集団を用い、高齢者の活動性低下、フレイル、サルコペニアに関連する因子を探索した。その結果、要支援ならびに要介護高齢者において舌圧が低下することを見出した(Sawaya, Urano et al. Geriatrics & Gerontology International 20: 488-493, 2020)。また通所リハビリテーション利用者におけるサルコペニアの有病率と危険因子を探索し、報告した(柴、浦野ら、日本老年医学会雑誌 57: 149-154, 2020)。続いて、2019年に診断基準が改定されたサルコペニアのアジアオセアニア診断基準を用いて日本の要介護高齢者におけるサルコペニアの頻度を2014年の診断基準と比較検討を行なった(Sawaya, Urano et al. Journal of Physical Therapy Science 32: 742-747, 2020)。さらに日本の要介護高齢者において筋肉量と呼吸機能ならびに呼吸筋力の関連を見出し、サルコペニアが呼吸機能の低下とも関連することを見出した(Sawaya, Urano et al. Journal of Physical Therapy Science 32: 754-759, 2020)。また、要支援ならびに要介護高齢者における嚥下機能・栄養状態・身体機能の関連性も報告した(平田、浦野ら、日本老年医学会雑誌 58: 134-142, 2021)。最後に、COVID-19の感染拡大により通所リハビリテーションを中止した利用者がフレイルの進行と関連することを見出した(Hirose, Urano et al. PeerJ 9: e11160.)。
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