研究課題/領域番号 |
20K07791
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
相磯 聡子 杏林大学, 保健学部, 教授 (40195144)
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研究分担者 |
大西 宏明 杏林大学, 医学部, 教授 (80291326)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | miR-1246 / snRNA / RNU2-1 / qPCR / 肺腺癌 / コピー数多型 |
研究実績の概要 |
snRNA U2遺伝子(RNU2-1)のコピー数多型が血中U2断片(miR-1246)レベルに与える影響に関する解析:昨年度確立したqPCRによるワイドレンジコピー数多型の絶対定量条件を用い、健常人20名についてRNU2-1コピー数を求め、血清U2断片(miR-1246)レベルとの相関分析を行ったところ有意な相関は見られなかった。 血中miR-1246定量におけるisoform等の影響に関する解析:昨年実施した5'isoformの定性分析の結果に基づき、ある5'isoformに注目しこのisoformに特異的なqPCRプライマーを設計して5’末端特異的定量を行ったところ、stage 4の肺腺癌患者血清中のmiR-1246レベルの上昇がこのisoformのレベルの上昇に起因することが示唆された(論文投稿中)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
5'isoform特異的定量条件の設定に時間を要したため。また検体の収集が計画通りに行えなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
コピー数多型に関連した解析:検体数を約60に増やして再度相関分析を試み、健常人集団においては当コピー数多型が血中miR-1246レベルに影響を与えないことを確認する(保存検体について倫理審査申請中)。更に肺腺癌患者検体について、同様に検討する(公共のバイオバンクより入手予定)。 血中miR-1246 isoform等の解析:snRNA U2遺伝子には70個以上のpseudogeneが存在し、この転写産物の一部が血清中に検出されている。これらの遺伝子構造および転写産物の交叉反応性等について解析を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
理由:論文作成の遅れに伴うもの(論文投稿料)、検体手配の遅延に伴う解析の遅れによるもの(試薬等の費用) 使用計画:論文は現在査読中でオープンアクセスを検討中。検体は有償での分譲を含め検討中。
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