昨年度はR3hdmlに対する自己抗体が慢性腎臓病患者で増加していることを明らかにした。R3hdmlはTGFβ-p38MAPK経路を抑制し、ポドサイトのアポトーシスを抑制する(J Mol Med (Berl). 2021)。今年度の成果によりR3hdml抗体は糖尿病をはじめとした様々な生活習慣病で上昇していることを明らかにした。この上昇したR3hdml抗体は生活習慣病を通じて、もしくは直接、筋衛星細胞の増殖・分化阻害することでサルコペニアを助長する可能性がある。今後、R3hdml抗体に対する介入をすることで、将来のサルコペニア予防のための新たな治療法開発につながる可能性がある。
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