研究実績の概要 |
肝臓や腎臓におけるうっ血と低灌流について腹部エコーを用いて評価する手法を確立した (Sci Rep 10, e22257, 2020; J Am Heart Assoc 9, e016689, 2020; Front Cardiovasc Med 9, 772466, 2022; CJC Open 3, 778-86, 2021; J Clin Med 9, 3953, 2020)。上記論文にて、右心カテーテルによる右房圧と腹部エコーによる肝硬化指数shear wave elastography (SWE)値の関係、心拍出量と腹腔動脈・腸間膜動脈・腎動脈血流の関係を検討し、それぞれ相関を認めることを報告した。また、肝臓や腎臓のうっ血、低灌流を認める症例では予後が不良であった。さらに、肝静脈血流波形や腎静脈血流波形が臓器うっ血を反映した(CJC Open 3, 778-86,2021)。さらに、心不全患者では肝臓の低灌流によりヘパトカインであるSelenoprotein Pの上昇やFetuin-Aの低下を認め不良な予後と関連しており、心肝連関の1つの機序として注目した(Clin Res Cardiol, in press; J Am Heart Assoc 11, e024901, 2022)。また、消化管障害の存在にて、心不全予後が悪化することなどについても公表した(Eur J Prev Cardiol 27, 664-6, 2020)。
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