研究課題/領域番号 |
20K07870
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 (2022) 熊本大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
山下 賢 国際医療福祉大学, 国際医療福祉大学成田病院, 教授 (20457592)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 封入体筋炎 / cN1A / 能動免疫 / マウスモデル |
研究成果の概要 |
封入体筋炎(sIBM)患者血清中に抗細胞質5'-ヌクレオチダーゼ1A(cN1A)抗体が報告されたが、その病原性は不明である。本研究では、本抗体陽性患者の臨床的特徴およびcN1Aペプチドの能動免疫により自己抗体の病原性を検討した。sIBMと診断された365人のうち、201例(55.1%)が抗cN1A抗体陽性であった。本抗体陽性患者では、手指屈曲筋力低下の頻度、握力の左右差の絶対値に有意差が認められた。また、ペプチドを接種した全群で内在核を有する筋線維数が増加し、非壊死線維へのCD8陽性T細胞の包囲や侵入、p62やLC3陽性凝集体が認められた。抗cN1A抗体はsIBM様の臨床特徴を再現した。
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自由記述の分野 |
脳神経内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
封入体筋炎(sIBM)は、50歳以上の患者で最も多い炎症性筋疾患であり、本邦でもその患者数は増加傾向にある。本症に有効な治療法はなく、本質的な病態の理解と疾患モデルの確立は喫緊の課題である。抗cN1A抗体陽性患者は、手指屈曲優位の筋力低下を伴うことが多く、本抗体がsIBMの臨床病理学的特徴の修飾因子となる可能性が示された。また、cN1Aペプチドの能動免疫によりsIBMの炎症および変性面の特徴が再現され、抗cN1A抗体が病態メカニズムにおいて重要な役割を果たすことが示唆された。本モデルは、sIBMの病態を解明し、新たな治療戦略の開発に有用である。
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