研究課題/領域番号 |
20K07872
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
渡辺 明子 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (90828881)
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研究分担者 |
内藤 裕二 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00305575)
井上 亮 摂南大学, 農学部, 教授 (70443926)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | CADASIL / 脳小血管病 / 腸内細菌叢 / サイトカイン |
研究実績の概要 |
本研究ではCADASIL患者での腸内細菌叢の研究を突破口に一般人口でも頻度の高い脳小血管病の発症機序に迫ることを目的としている。CADASIL患者群で同定される研究結果から、脳卒中の発症予防につながる食生活、腸内細菌叢を同定できる可能性がある。また誘導されるサイトカイン、接着因子、腸内細菌の代謝産物代謝産物を解析することも検討している。 先行研究では患者19人、対照18人の腸内細菌叢解析と栄養調査を行った。今回は外来通院患者から新規患者と対照者、合計24人をリクルートする予定を立てた。疾患の経過と腸内細菌叢の関連性を調べるために、前回の研究参加者で通院継続中の11人の患者もリクルートを予定した。 外来受診時に研究内容の説明を行い、患者16人および家族(対照者)10人から研究協力の同意が得られ便検体(腸内細菌叢解析用および代謝産物解析用)の収集およびBDHQアンケートによる栄養調査を開始した。 令和2年度には腸内細菌叢解析用検体7人分、代謝産物解析用便検体3人分、栄養調査アンケート5人分を回収した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染拡大のため外来受診の機会が減り、まだ全員に研究協力のお願いができていない。令和2年度に同意を頂いたのは、ほとんどが1月以降の受診の際であり、その結果、検体収集が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
全研究協力者の便検体を収集し、受託により便の細菌叢16S rRNAデータを取得し解析を行い、腸内細菌叢の多様性や特定の菌群の増減を調べる予定である。その結果をCADASIL患者群と対照群、CADASIL患者群で脳梗塞発症群と非発症群で比較検討する。またその結果をもとに、腸内細菌叢からの代謝産物やサイトカインも便検体を用いて解析する。
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次年度使用額が生じた理由 |
検体収集が遅くなり令和2年度には腸内細菌叢解析の受託発注ができなかった。次年度にまとめて行う予定である。また令和2年度は新型コロナウイルス感染拡大のため国内学会はWeb発表となり、国際学会には参加せず、旅費の使用もなかった。次年度の学会発表や参加のための費用に充てる。
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