研究実績の概要 |
神経・筋疾患の患者で行われた針筋電図検査で得られた安静時放電をデータベース化し、臨床的に重要な放電を分類した。分類された放電ファイルを2秒ごとに分割した。手法1)それぞれの放電ファイルを用いて音特徴量をソフトウェアにより抽出した。機械学習的手法を用いて6種類の安静時放電の判別を試みたところ、正判別率は90.4%であった。放電の種類は安静時以上放電およびノイズを含めた. 参考論文1:Nodera H, Osaki Y, Yamazaki H, Mori A, Izumi Y, Kaji R. Classification of needle-EMG resting potentials by machine learning. Muscle Nerve. 2019;59:224-228. 手法2)手法1と同一の放電データファイルを用いて実験を行った。針筋電図放電から得られた音情報をメルスペクトログラムに画像変換を行い、得られた画像を教師データとテストデータに分割した。それらのデータを用いて畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を用いてディープラーニングを行った。画像データ増幅を行ったところ、正判別率は100%まで増加した。データ水増しとfine tuningを行うことが判別力を高める事に有益であった. 参考論文2:Nodera H, Osaki Y, Yamazaki H, Mori A, Izumi Y, Kaji R. Deep learning for waveform identification of resting needle electromyography signals. Clin Neurophysiol.2019;130:617-623. 音合成AIシステムを構築し,教師データを増幅することに成功した.今後はそのデータを用いて判別に最適なパラメータを検討する.
|