ミトコンドリアは、細胞のエネルギー産生に関与する小器官で、その異常であるミトコンドリア病は出生時から老年期に渡り存在することがわかってきました。しかし、高齢者におけるミトコンドリア病の診断は難しいのが現状のため、高齢発症ミトコンドリア病の原因遺伝子を明らかにし、白質脳症・認知症に及ぼす影響を明らかにすることを目的として本研究を行ないました。本研究では既存の遺伝子を167選択し調べましたが、さらに検索範囲を広げる必要性を確認しました。また、病態のマーカーとして髄液のメタボローム解析を行い、新規バイオマーカー候補をいくつか発見しました。ミトコンドリア病の髄液を用いた研究はこれまでにない研究です。
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