研究課題/領域番号 |
20K07916
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
大森 一郎 福井大学, 学術研究院医学系部門, 准教授 (60836899)
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研究分担者 |
丁 ミンヨン 福井大学, 学術研究院医学系部門, 客員准教授 (10774466)
小坂 浩隆 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (70401966)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 大うつ病 / 経頭蓋直流電気刺激 / デフォルトモードネットワーク |
研究実績の概要 |
安静時脳機能 MRI で明らかにされるデフォルトモードネットワークの機能的連結(functional connectivity)の強さが、経頭蓋直流電気刺激(tDCS)のうつ病に対する治療効果を予測することが可能かどうかを検討する。入院中の大うつ病患者に対し経頭蓋直流電気刺激(tDCS)治療 1クール(2週間、通電回数10回)を行う。tDCS 施行中はそれまで使用していた向精神薬は変更せず、同量で継続する。安静時 fMRIのデータから、賦活されるデフォルトモードネットワーク(DMN)の部位を同定し、その機能的連結(functional connectivity)の強さを定量化し、抑うつ症状との関連を見る。
2023年6月26日から、大うつ病に罹患している対象入院患者1名に対し、経頭蓋直流電気刺激による大うつ病の治療を開始した。しかし、6月30日、5回目の刺激後に、刺激部位の皮膚の疼痛を訴えた。同部位に発赤、腫脹はなく、訴えは速やかに改善したが、精神症状の改善はなく、週明けの7月3日、経頭蓋直流電気刺激の継続に対する、同意が撤回された。同日、予定していた刺激を中止。その後、患者は、電気けいれん療法を受け、大うつ病は改善し、すでに退院している。
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