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2022 年度 実績報告書

ベンゾジアゼピン受容体作動薬の減量・中止をめざして:うつ病治療での前向き研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K07933
研究機関久留米大学

研究代表者

土生川 光成  久留米大学, 医学部, 准教授 (40343701)

研究分担者 内村 直尚  久留米大学, 医学部, 教授 (10248411)
森 裕之  久留米大学, 医学部, 助教 (20461460)
小曽根 基裕  久留米大学, 医学部, 教授 (50246386)
角間 辰之  久留米大学, 付置研究所, 教授 (50341540)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードうつ病 / 不眠 / ベンゾジアゼピンの減量・中止 / スボレキサント / エスゾピクロン
研究実績の概要

【対象と方法】不眠を有するうつ病患者20名(男性:8名、女性:12名)に抗うつ薬であるデュロキセチンと睡眠薬であるベンゾジアゼピン受容体作動薬 (BzRAs)の併用療法を行い、1年間の睡眠薬長期使用と経過について前向き研究を行った。睡眠薬に関しては初診時に未内服の場合はエスゾピクロン2mgを投与し、他のBzRAsを使用している場合はそのまま継続投与 した。治療早期にBzRAsを中止できない場合に、BzRAsとは作用機序が異なるオレキシン受容体拮抗薬のスボレキサントを追加することで、BzRAsの長期使用を減らせるかを検討した。 【結果】20名中15名(75.0%)で治療1年後までにBzRAsを中止でき、5名(25.0%)が治療1年後もBzRAsを継続していた。つまりBzRAsの1年間の長期使用率は25.0%であった。BzRAsを中止できた15名のうち9名は治療1~4ヵ月にスボレキサンが追加投与された後にBzRAsが12ヵ月以内に中止された。6名ではスボレキサントの追加投与は行われず、エスゾピクロンが比較的早期に中止された。 我々が以前に行ったうつ病患者330名の治療1年間の後方視調査(スボレキサントの追加投与なし)では、治療1年時のBzRAsの継続率が70.3%でと非常に高率であったが、本研究において初診時にBzRAsを未内服の場合にエスゾピクロンを使用し、治療早期にBzRAsを中止できない場合にスボレキサントを追加投与することで、睡眠薬としてのBzRAsの1年間の長期使用を約25%まで顕著に減少させることができた。 【まとめ】不眠を有するうつ病患者での抗うつ薬とベンゾジアゼピン受容体作動薬(BzRAs)の併用療法において、エスゾピクロンの使用および治療早期のスボレキサント追加投与は BzRAsの長期投与を顕著に減少させる効果がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 不眠を併存するうつ病患者での睡眠薬としてのベンゾジアゼピンおよびベンゾジアゼピン受容体作動薬の長期使用の頻度とそれに関連する要因(第2報)2023

    • 著者名/発表者名
      土生川光成, 小城公宏, 植田健嗣, 小浦冬馬, 藤井優樹, 横山 遼, 水木慧, 瀧井 稔, 兵頭佑規, 加藤隆郎, 和佐野研二郎, 森裕之, 比江嶋啓至, 小曽根基裕, 内村直尚
    • 学会等名
      日本睡眠学会第45会定期学術集会
  • [学会発表] 不眠を併存するうつ病患者での睡眠薬としてのベンゾジアゼピンおよびベンゾジアゼピン受容体作動薬の長期使用の頻度とそれに関連する要因2022

    • 著者名/発表者名
      土生川光成, 小城公宏, 植田健嗣, 小浦冬馬, 藤井優樹, 横山 遼, 水木慧, 瀧井 稔, 兵頭佑規, 加藤隆郎, 和佐野研二郎, 森裕之, 比江嶋啓至, 小曽根基裕, 内村直尚
    • 学会等名
      日本睡眠学会第47会定期学術集会

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公開日: 2024-12-25  

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