出産後は身体的・心理社会的な負担が大きく抑うつ状態のリスクが高い時期であり、産後に抑うつ状態を呈するリスクが高い要介入群の選定ツール開発は重要課題である。本研究では、妊産婦自身による主観的評価等を用いて、介入を要する産後抑うつ状態を選定する心理社会的因子等の検討を行った。その結果、初産婦は経産婦と比較し妊娠中から不安が高いこと、妊娠中の損害回避と自己志向が、産後の抑うつ状態を予測すること、ソーシャルサポートが部分的にその媒介をすること等を明らかにした。また、産後5日目までデータを用いて、産後1ヶ月時点の抑うつ状態を予測するモデルを構築した。
|