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2022 年度 実施状況報告書

発達障害の腹側注意回路に対する経頭蓋磁気刺激の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K07954
研究機関昭和大学

研究代表者

中村 元昭  昭和大学, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (50464532)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード反復経頭蓋磁気刺激 / 発達障害 / 腹側注意回路 / 前頭前野 / 頭部MRI
研究実績の概要

令和4年度は、令和3年度同様に新型コロナウイルスの蔓延が持続しており、国内感染者数も過去最高となり実験を再開することは困難であった。当該研究における実験は被験者との密接の時間が長いため、実験の実施を自主的に控え令和5年度に繰り越すこととした。新規データ取得はできなかったが、学会発表や論文作成作業を実施した。本研究計画と関連のある東北大学との共同研究を論文化して国際誌に受理された(Shinya Nakamura, Yodai Kishimoto, Masaki Sekino, Motoaki Nakamura, Ken-Ichiro Tsutsui. Depression induced by low-frequency repetitive transcranial magnetic stimulation to ventral medial frontal cortex in monkeys. Experimental Neurology. 2022 Nov 1; 357)。当該論文はニホンサルを対象としたrTMS研究であるが、前頭葉内側面に対する低頻度rTMSによって可逆性の抑うつ状態を誘発したことを示した論文であり、神経科学および臨床医学において有意義な報告である。研究機器の整備に関しては、経皮的耳介迷走神経刺激装置を購入した。この装置によって、自律神経機能と注意機能との関連性を検証することが可能となる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

令和4年度は、令和3年度同様に新型コロナウイルスの蔓延が持続しており、国内感染者数も過去最高となり実験を再開することは困難であった。当該研究における実験は被験者との密接の時間が長いため、実験の実施を自主的に控え令和5年度に繰り越すこととした。新規データ取得ができなかった分進捗は遅れ気味であるが、学会発表や論文作成作業は行っており、共同研究のデータを論文化して国際誌に受理されたことの意義は大きいと考えている。また、研究倫理書類の延長、研究保険の延長、リクルート体制の充実、研究機器の拡充(前述した経皮的耳介迷走神経刺激装置)など、令和5年度に研究を再開する準備を整えることができた。

今後の研究の推進方策

令和5年度は、感染の状況を注視しつつ、年度前半には実験再開する。同意取得や遠隔でも可能な心理評価に関しては、遠隔ICT技術を活用できる体制を整える。また、研究の本質を損なわない範囲内で、実験時間の短縮化や効率化についても検討する。

次年度使用額が生じた理由

令和4年度は、令和3年度同様に新型コロナウイルスの蔓延が持続しており、国内感染者数も過去最高となり実験を再開することは困難であった。当該研究における実験は被験者との密接の時間が長いため、実験の実施を自主的に控え令和5年度に繰り越すこととした。従って、研究経費は学会発表と論文化に必要な経費と研究機器の整備(前述した経皮的耳介迷走神経刺激装置)のみとなったため、繰越しを検討した。繰越金の使途は、被験者謝金、学会出張費、論文作成にかかる諸費用に充てる予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Depression induced by low-frequency repetitive transcranial magnetic stimulation to ventral medial frontal cortex in monkeys.2022

    • 著者名/発表者名
      Nakamura S, Kishimoto Y, Sekino M, Nakamura M, Tsutsui KI.
    • 雑誌名

      Exp Neurol.

      巻: 357 ページ: 114168

    • DOI

      10.1016/j.expneurol.2022.114168

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 発達障害の腹側注意回路に対する反復経頭蓋磁気刺激2022

    • 著者名/発表者名
      中村 元昭、藤野 純也.
    • 学会等名
      第118回日本精神神経学会学術総会
  • [学会発表] Navigation-guided repetitive transcranial magnetic stimulation (rTMS) over right temporoparietal junction of autism spectrum disorder.2022

    • 著者名/発表者名
      Nakamura M, Fujino J.
    • 学会等名
      Neuro 2022

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公開日: 2023-12-25  

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