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2023 年度 実施状況報告書

統合失調症治療薬の細胞種特異的な細胞内シグナル解析

研究課題

研究課題/領域番号 20K07965
研究機関名古屋大学

研究代表者

黒田 啓介  名古屋大学, 医学系研究科, 特任准教授 (80631431)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード統合失調症 / ドーパミン / 細胞腫特異的 / シグナル解析 / 糖尿病 / 血糖値
研究実績の概要

生体は、分子・細胞・組織・臓器・個体にいたる階層性を持つ大規模で複雑なシステムであり、その機能解明のためにはシステムの全体像を捉えながら研究を遂行する必要がある。細胞内シグナル伝達機構を分子レベルで解明することは、生体機能の理解だけでなく、精神神経疾患の病因や病態の解明、治療法の開発に非常に重要である。しかしながら、生体は部位毎に、機能や構成する細胞、制御する伝達物質が異なっており、統合失調症の病態解明や新規治療薬開発のためには、細胞種特異的なシグナル解析を個体内で行う必要がある。
これまでに、臨床で主に使用されている統合失調症治療薬(ドーパミンD2受容体拮抗薬、部分作動薬)から、8種類を選定した。統合失調症治療薬8種類の投与を行ったマウスの血糖を測定し、いくつかの統合失調症治療薬で血糖値が上昇することを見出した。この血糖値上昇が、薬剤Xによって抑制出来ることを見出した。薬剤投与マウスから採血をおこない各種ホルモンの血中濃度を測定する方法を確立した。統合失調症治療薬による血糖値上昇に自律神経系や各種ホルモンの血中濃度が関与していることを見出した。ホルモンYのノックアウトマウスにおいて統合失調症治療薬による血糖上昇がキャンセルされることを見出した。ホルモンYのノックアウトマウスにおいて血糖上昇がキャンセルされる薬剤とキャンセルされない薬剤があることを見出した。
血糖値上昇は統合失調症治療薬の重篤な副作用として知られている。本研究はそのメカニズム解明につながると考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

統合失調症治療薬の重篤な副作用である代謝異常についてその原因を同定しつつある。

今後の研究の推進方策

統合失調症治療薬の重篤な副作用である代謝異常についてその原因を解明し、より安全な治療薬の開発につなげる。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍の影響で国内・海外学会参加のための旅費が使用できなかった。

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公開日: 2024-12-25  

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