研究課題
基盤研究(C)
認知症の主要な認知機能障害の一つである言語障害のうち、文法障害に焦点をあて、心理検査・障害部位(神経変性部位)・安価で多人数に実施できる治療的補助についての研究を行った。本研究では、刺激図版と語句カードを用いる検査の有用性、大脳皮質と皮質下灰白質・白質でそれぞれ関与する言語機能が異なること、自宅でのインターネット動画を用いた言語活動が高い継続率が得られることが実証できた。
臨床精神医学、老年精神医学、神経心理、神経病理
現在の高齢化社会において認知症の理解・治療・介護は重要な課題となっている。認知症の症状は記憶障害と見当識障害が注目される傾向にあるが、言語機能は人と人とのつながりを促すコミュニケーションツールであり、高齢者の心理・人格の安定に欠かすことのできない機能であり、文法機能はその基本となるものである。本研究はこの言語機能の中でも最も理解や把握が難しい文法機能に焦点を当てた研究である。