研究課題/領域番号 |
20K07990
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
中嶋 憲一 金沢大学, 先進予防医学研究科, 特任教授 (00167545)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 人工知能 / 画像データベース / 心不全 / リスクモデル / 多施設研究 / 脳受容体画像 / 神経変性疾患 |
研究成果の概要 |
医用画像と臨床情報を統合して、人工知能により疾患や病態の診断を行い予後を推定する方法を確立することが目的であった。心臓病では国内および欧州の心不全患者の1000例を超えるデータベースを構築し、死亡原因すなわち心不全死と突然死(不整脈死亡)を個別に予測するため、機械学習でリスクモデルを作成した。また、心臓交感神経機能の3次元的定量を深層学習を用いておこなうことも可能となった。脳神経学では特にパーキンソン症候群やレヴィー小体病において、SPECT画像の機械学習により脳のドパミントランスポータ異常の診断法を作成した。機能画像と臨床情報を統合する方法が診断と予後の評価に有用であることが明らかにされた。
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自由記述の分野 |
核医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
診断と予後の推定は医療において重要な課題であるが、従来の統計的手法のみでは十分に達成できなかった。特に機能画像を用いた診断においては、単に疾患名の診断だけではなく予後診断も求められており、患者の背景も利用した統合的なデータベースとそれに基づいた解析が必要で人工知能の利用が期待される。本研究では、機械学習や深層学習を用いることにより機能画像を解析して臓器を抽出し、特定の機能指標を算出し、それを臨床情報と統合する方法の妥当性が明らかになった。心不全での死亡原因を推定すること、交感神経機能を3次元的に定量すること、神経疾患の診断分類をすることなど、さまざまな領域での適用が可能であることを示した。
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