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2020 年度 実施状況報告書

分子結合技術を用いた新たな造影剤による革新的がんMRI画像化技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K08000
研究機関熊本大学

研究代表者

平井 俊範  熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (40274724)

研究分担者 東 美菜子  宮崎大学, 医学部, 講師 (00643389)
片岡 寛章  宮崎大学, 医学部, 教授 (10214321)
佐藤 裕之  宮崎大学, 農学部, 准教授 (20545404)
徐 岩  宮崎大学, 医学部, 教授 (40506763)
石塚 匠  宮崎大学, 医学部, 助教 (50700085)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードMRI / 造影剤 / 癌 / バイオマーカー / 分子結合
研究実績の概要

MRIの造影剤は血管内や間質に漏れ出た領域のT1短縮が起こることで増強効果が生じるが、本造影剤はがんに対しては非特異的である。一方、糖誘導体「F-18FDG」を放射性トレーサーとして用いたPositron Emission Tomography(PET)検査はがん細胞の糖代謝異常亢進のため集積が高く、がんへの特異性が高い分子イメージングで、がん患者の診断に多く利用されている。しかし、PET装置はMRI装置と比べ汎用性が低く、放射性核種の半減期が短いこと、患者や医療スタッフの被ばく、大掛かりな設備などが問題である。最近、分子と分子を細胞内や細胞表面で容易に接着させるクリック反応技術が注目されている。この技術を応用し、MRI検査で使われている造影剤とトレーサー分子となるがんマーカー(糖、核酸、およびアミノ酸)をクリック反応させて、MRIによる新たな特異的がんイメージング技術の開発を目指す。
本年度はアルキンを持つ糖導体の合成をまず行う。ガラクトン酸γ-ラクトンを出発原料とし、4段階変換を経て中間体を得る。続いて脱保護反応およびアセチル化により所望の糖導体を得る。糖代謝のがん病巣への集積性を高めるため、また蛍光分子を最も強く発光させるため、精密な空間的構造の最適化をする必要がある。そのため、もう1つのアルキンを持つ糖導体を合成する。D-マンノサミン塩酸塩をN-スクシンイミジル4-ペンチノエートと反応させてアルキンを持つ糖導体を得る。次いで、アセチル化によって所望の糖導体を得る。次に、ガドリニウム製剤分子の合成を行う。市販のMRI造影剤であるガドブトロールの水酸基をアジド基に変換することで得る。現在、これらの合成物質を作成、確認を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究代表者が2020年9月に宮崎大学から熊本大学に異動になったため、研究が若干遅れている。

今後の研究の推進方策

研究代表者が2020年9月に宮崎大学から熊本大学に異動になったが、宮崎大学の研究分担者とは綿密に連絡を取り合い、研究の遂行に問題がないように進めていきたい。

次年度使用額が生じた理由

研究代表者の異動やコロナ感染などの影響のため

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公開日: 2021-12-27  

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