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2022 年度 実施状況報告書

乳腺MR fingerprintingを用いた非浸潤性乳管癌の定量評価法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 20K08035
研究機関順天堂大学

研究代表者

天野 真紀  順天堂大学, 医学部, 非常勤講師 (60297869)

研究分担者 藤田 翔平  順天堂大学, 医学部, 非常勤助手 (60827244)
斉藤 光江  順天堂大学, 医学部, 教授 (30205679)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード乳房MRI / 定量MRI / 乳癌 / Synthetic MRI / QALAS / 3D quantitative MRI
研究実績の概要

本課題では、中枢神経分野で盛んな定量MRIを乳腺MRIに応用してDCISを多角的に定量し、定量的観点からDCISの組織特性を反映した画像的特徴を探索することを目的とし、これを、従来の視覚的定性評価に加えることにより、MRIによるDCISの正診率、さらには乳房温存術の安全性の向上を目標としている。
乳腺と中枢神経で最も異なる点は、乳腺組織内に種々の程度で脂肪が介在することである。このため、定量においては脂肪による部分容積効果を排除する必要があり、脂肪抑制画像を安定的に撮像するためのプロトコールを確立する必要があった。しかし、種々の検討を行った結果、脂肪抑制定量MRIの撮像は断念した。
代替案として、腫瘤を形成し脂肪の介在が少ないと考えられる乳癌を対象に脂肪抑制を行わない3D-Synthetic MRIを撮像し、得られたT1T2値と乳癌のサブタイプを比較することとした。46例の患者を対象に術前乳房MRI中の造影剤投与前に3D-Synthetic MRIを撮像した。腫瘍全体の信号値を評価するためには、3D-ROIの設定が必要だが、造影前のT1T2 mapやsynthetic T1T2強調像では乳癌の位置や輪郭が定かでない。再現性と実行可能な労力を考慮して、deformable image registrationの手法を用いて半自動的に癌部の3D-ROIを設定することにした。この結果、T1T2値は観察者間で良い相関を得られ、サブタイプ化に必要な免疫染色のいくつかを平均T1T2値で分別することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

乳癌のサブタイプ化における3D定量MRIのfeasibilityを示した(Amano et al. JMRI 2023)。

今後の研究の推進方策

検討結果を国際学会(ISMRM2023 )で報告し情報収集を行う。

次年度使用額が生じた理由

2021年度に症例収集などで遅れが出たために、2022年度に引き続き症例収集を継続し、検討結果のまとめにも遅れが生じた。検討結果は2022年度中に論文として発表できたが、学会発表は2023年6月となったため、次年度使用額が生じた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Feasibility of Quantitative <scp>MRI</scp> Using <scp>3D‐QALAS</scp> for Discriminating Immunohistochemical Status in Invasive Ductal Carcinoma of the Breast2023

    • 著者名/発表者名
      Amano Maki、Fujita Shohei、Takei Naoyuki、Sano Katsuhiro、Wada Akihiko、Sato Kanako、Kikuta Junko、Kuwatsuru Yoshiki、Tachibana Rina、Sekine Towa、Horimoto Yoshiya、Aoki Shigeki
    • 雑誌名

      Journal of Magnetic Resonance Imaging

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1002/jmri.28683

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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