研究実績の概要 |
本研究において心臓サルコイドーシスの診断基準の主徴候である心臓MRIとPETそれぞれを独立して定性および定量評価した。PETにおいては、定性評価の診断能向上のために、従来の撮影に加えて後期相を追加することで生理的集積を抑制し、心臓サルコイドーシス病変の検出能と特異度向上が期待されることを報告した(後述論文リスト)。心臓MRIにおいては、従来の評価法である遅延造影の左室全体および左室のセグメント毎の定性および定量評価に加えて、既存のシネMRIデータを用いたfeature tracking法によるセグメント毎の局所的な壁運動の定量化(ストレイン解析)を追加した。遅延造影を用いたテクスチャ解析評価については、すでに先行研究で行った遅延造影CTデータを用いて方法論を確立し報告した(後述論文リスト)。また、上記画像によるイメージングバイオマーカーに加えて、サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会の診断基準、及びサルコイドーシスの重症度分類結果も追記する心臓関連イベントを含む臨床経過を加えたデータベースを作成した。これらの経過は10編の査読のある国際英文誌、うちファーストオーサー1編、コレスポンディングオーサー5編としてに掲載済みである。また日本語総説及び日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会総会を含む多数の学会等での講演においても研究成果を報告、社会へ発信している。
代表論文(一部のみ記載):Aikawa T, Manabe O, Ibe T, Oyama-Manabe N:Serial assessment of cardiac involvement in sarcoidosis by delayed 18F-fluorodeoxyglucose PET/CT.J Nucl Cardiol. 2022 Nov 28. Oyama-Manabe N, Manabe O,et al.:The Role of Multimodality Imaging in Cardiac SarcoidosisKorean Circ J. 2021 Jul;51(7):561-578.
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