研究課題/領域番号 |
20K08056
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
山田 祥岳 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (60383791)
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研究分担者 |
山田 稔 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任講師 (60365434)
橋本 正弘 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任助教 (20528393)
鈴木 達也 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (70627166)
成田 啓一 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (80627167)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | CT / 立位 / 座位 / 画像 / 解明 / computed tomography / 臥位 / 病態解明 |
研究実績の概要 |
①肩甲骨や上腕骨の三次元的な位置は、臥位と立位で全く異なることを論文発表した(J Orthop Surg Res 2020;15(1):411とJ Orthop Surg Res. 2020;15(1):436)。立位での肩甲骨や上腕骨の位置の正常値も算出できたため、今後この正常値が様々な肩甲骨・胸郭・上肢の疾患の病態解明に役立つと考えられる。②健常ボランティアにおいて、立位CTの画像は、従来の臥位CTの画像よりも正確に、呼吸機能検査での全肺気量・機能的残気量・最大吸気量を予測できることを示し、論文発表した(Sci Rep. 2020;10(1):16203)。現在、COVID-19の感染拡大により、呼吸機能検査を制限せざるを得ない状況下にあるが、立位CTが呼吸機能検査の代替検査法になり得る可能性が示唆された。③慢性閉塞性肺疾患において、立位CTの画像は、従来の臥位CTの画像よりも、呼吸機能検査での一秒量・残気量・最大吸気量/全肺気量比との関連性が高いことを示し、論文発表した(Respir Res. 2021 Mar 31;22(1):95)。④臥位から座位になると、内頚静脈・外頚静脈は細くなり、椎骨静脈(叢)は太くなり、頭蓋内の静脈は臥位と座位でほぼ変わらないことを論文発表した(Sci Rep. 2020;10(1):16623)。⑤立位での大腿骨頭と骨盤の寛骨臼の位置関係と、立位での重心が密接に関連していることを論文発表した(Eur Spine J. 2020, in press)。この結果が変形性股関節症の発症メカニズム解明の手掛かりとなる可能性がある。⑥臥位と立位で尾骨がかなり動くことを論文発表した(Sci Rep. 2021;11(1):6886)。この結果が尾骨痛の発症メカニズム解明の手掛かりとなる可能性がある。なお、これらと同内容の複数の学会発表も行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
初年度から複数の査読付き英語論文発表を行えたため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、臨床各科との連携を密にして、様々な疾患での検討を積み重ねていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19のパンデミックにより、当初予定していた国際学会に参加できず、国際学会の旅費分の支出が無かったため。ただし、その額は 159,189 円 と少なく、物品費に加える予定である。
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