研究課題/領域番号 |
20K08056
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
山田 祥岳 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (60383791)
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研究分担者 |
山田 稔 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任准教授 (60365434)
橋本 正弘 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任助教 (20528393)
鈴木 達也 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (70627166)
成田 啓一 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (80627167)
陣崎 雅弘 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (80216259)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | CT / 立位 / 座位 / 画像 / 解明 / computed tomography / 臥位 / 病態解明 |
研究実績の概要 |
①健常ボランティアにおいて、気道体積や気管・気管支断面積は臥位よりも立位の方が大きいこと、臥位CTよりも立位CTの方が肺機能検査の各計測値を正確に予測できることを示し、論文発表した(Sci Rep. 2022;12(1):21315)。立位での気道の各計測値の正常値も算出できたため、今後この正常値が様々な呼吸器疾患の病態解明に役立つと考えられる。②COPDにおいて、臥位と立位で肺・肺葉体積・気道体積は異なること、臥位CTと比較して、立位CTでの肺体積・気道体積から、肺機能検査の全肺気量・肺活量・機能的残気量・残気量・1秒量を比較的良好に予測できることを示し、論文発表した(Respiration. 2022;101(12):1110-1120)。③特発性肺線維症患者において、臥位と立位で肺・肺葉体積は異なること、臥位CTと比較して、立位CTでの肺・肺葉体積は、肺機能検査の肺活量と比較的良好に相関することを示し、論文発表した(Sci Rep. 2022;12(1):19408)。①~③に関して、今後の新たな感染症パンデミック時など肺機能検査が施行できない状況において、立位CTはある程度肺機能検査の代替法となり得る可能性が示唆された。④心不全を対象に、右心カテーテル検査と臥位・立位CTを施行し、立位での上大静脈の断面積は、臥位CTよりも良好に、右心カテーテル検査での右心房圧と相関することを示し、論文発表をした(Eur Radiol. 2022. in press. doi: 10.1007/s00330-022-09360-8)。右心カテーテルは血管損傷・出血・不整脈等の合併症があり、右心カテーテルを施行できない状況など、立位CTでの上大静脈を計測することで右心房圧をある程度予測可能と考えられる。⑤その他、側弯症(Skeletal Radiol. 2023;52(2):215-224)、肩関節運動(Sensors. 2022;22(17):6502とJ Orthop Res. 2023;41(1):196-205)、膝関節の評価(Knee. 2022;36:80-86)、脳外科術後評価(Sci Rep. 2022;12(1):10482)に立位CTが有用であることを論文発表した。
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