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2023 年度 研究成果報告書

神経変性疾患と正常圧水頭症におけるMR解析を用いた脳脊髄液循環障害の病態解明

研究課題

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研究課題/領域番号 20K08068
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分52040:放射線科学関連
研究機関国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター

研究代表者

佐藤 典子  国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 病院 放射線診療部, 部長 (10322017)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードMRI / 神経変性疾患 / glymphatic system
研究成果の概要

大脳基底核変性症やパーキンソン病において生前脳MRIでは正常圧水頭症の所見を示したが、死後脳MRIではその所見は消失していた。生前のMRI研究ではアルツハイマー型認知症患者において、アミロイドやタウが側頭・頭頂葉に沈着するに従って、脳間質液の流れの指標であるALPS indexが低下し、また脈絡叢の体積とアミロイド、タウとは共に正の相関を示した。また進行性核上性麻痺患者では、ALPS indexと脳幹白質体積に正の相関を認めた。よって神経変性疾患ではアミロイドやタウなどの脳内沈着により脈絡叢腫大や、脳間質液の流れの障害をきたし、脳室の拡大をもたらすことが推測された。

自由記述の分野

神経放射線

研究成果の学術的意義や社会的意義

神経変性疾患におけるPET分子イメージングは、直接脳内沈着物を描出できるため、現在最も診断に有効な検査とされている。しかし一部の患者に対してしか保険適応にもなっておらず、研究ベースで高額な費用がかかり、一般の患者は享受できない現状である。一方MRIはより安価で多くの施設で試行可能である。かつMR撮像法と解析手法の進歩は目覚ましく、分子レベルの異常を指摘出るようになっている。今回の我々の研究はMRIを用いた神経変性疾患の病態解明に貢献したのと同時に、MRIとPETデータとの相関を示し、MRIの有効性をも示した。この研究を発展させれば、将来医療費の削減や早期診断、発症予防への貢献が期待される。

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公開日: 2025-01-30  

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